あの月に向かって打て



清水エスパルスVS新潟アルビレックスを観に行く(初めてのJリーグ)

用事で静岡に行った。ちょうどその日に清水エスパルス(ホームチーム)VS新潟アルビレックスのチケットが手に入ったので観に行くことにした。
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とにかく試合前から驚きだった。文章にするとダラダラしてしまいそうなので、箇条書きに今回は挑戦してみる。

・ホーム&アウェーの差を全く感じないのに驚いた
試合開始前、アップに新潟の選手がピッチへ登場したのだが、ブーイングの一つもない。清水に肩入れする気もさらさらなかったが、せめて応援だけでもしてやろうと、新潟の選手が現れた時に一緒にブーイングしてやろうと思ったのだが、それもなく驚いた。また新潟の選手紹介の時もブーイングは一切無し。アウェーの洗礼も浴びずに新潟の選手はさぞかしやりやすかったであろう。ヨーロッパ・南米では考えられない事である。余りの甘さに驚いた。

・プレーの単調さに驚いた
基本的に攻撃のパターンは中盤から縦へ山なりのボールを入れるだけ。そしてそれが通ったらシュートを打ってみるという攻撃がほとんど。もしくは横に逃げてクロスを入れるだけ。なんという退屈な展開であろうか。ワン・ツーもほとんどない、ダイレクトプレーもほとんどない、そしてサイドチェンジなどは90分間両チーム通じて2回ほどしかなかったのには驚愕だった。

・オフサイドがほとんど無いのに驚いた
私がスタジアムで見たかったのはテレビでは映らない駆け引きだった。つまりバックラインでのDFとFWとの駆け引きである。FWは0.1秒でもディフェンスの裏をかきたい。DFは0.1秒でもFWの動きを遅らせたい。これは結構スリリングな勝負なのである。しかし少しでもバックラインから飛び出そうとする、虎視眈々と狙うFWが両チームともいない。なんと90分間でオフサイドは2回だけ!しかも清水にはオフサイドが1回も無い!どれだけ緊張感の無いバックラインであろうか。ゴールを貪欲に狙う気持ちがまるで感じられなかった事に驚いた。

・ファールが少ないのに驚いた
これだけネガティブな試合をしていればファールがあるはずもなく、ゴール前でのファールは1回だけだったと思う。ゴール前でのファールが無いという事は、相手ディフェンスを崩そうとする工夫・努力が無い証拠である。これは何を意味するか。退屈な展開なのである。これにも驚いた。

・ファンの拍手が無いのにも驚いた
そんな中でもうまいプレーはある。指摘したサイドチェンジも2~3回程はあった。サイドチェンジのような効果的な攻撃には拍手を送るのが世界的な常識だが誰もしない。サイドチェンジが行われた時、我々は拍手したのだが、まわりが誰もしていないことに驚いた。

・サポーター同士の舌戦も無いのに驚いた
相手サポーターへ誰も野次を飛ばさないのにも驚いた。「ここはどこのホームだ??」と思ってしまうほど。そんな掛け合いもサッカーを盛り上げる一つの要素なのだ。98年、城に水をかけたような熱いファンはどこへいった??私はあれが悪いことだとは思わない。そうやって選手は鍛えられる。黄色い声援では選手は鍛えられない。むしろ腐る。

ざっと挙げてみたが、まだまだたくさんあった驚いた事。競らない、ポストプレーがない、ライン際のボールを必死で追わない(これは結構致命的)、そしてサポーターが高いレベルを要求しないなど詳しく書けばきりがない。Jリーグは開幕して15年以上経つと思うが、ミーハーを産出しただけなのであろうか。その日の夜のニュースでそれ以外のJリーグの試合を見てみたが、ゴールシーンはほとんどがミスからであったり混沌の中からで、ディフェンスを崩してゴールしているシーンがほとんど見られない。それは創意・工夫の無さである。ラッキーを待つだけの展開に思えた。カモネギを待つライオンが野生で生きていけないのと同じで、世界はそんなに甘くない。

悲しいのは「うまい!」と思うシーンはたまにあっても、「すごい!」と思うシーンは一度も無かったことである。何か面白いことをしようとしてるチャレンジする姿を見たかった。

例えばプロ野球(NPB)ではその場面場面で想定される最高のプレーをファンは要求する。そしてそれが満たされない場合は平気でチーム批判を行う。しかしJリーグは“結果”だけでいいみたいである。もちろんそれには歴史の違いもあるであろうが、中にはサッカーを詳しく知っている者もいるであろう。そんな者達がもっと率先していかなければ、いつまでも球蹴りゴッコのままである。本気で思った。

「こんなレベルでワールドカップに出場するべきでない」

こんなレベルで出れてしまうほどワールドカップは甘くないはずである。アジア枠をもっとシビアにしても良いと思う。アフリカ枠をアジアのかわりに増やしても良いくらいであろう。


最後に一番の驚きは・・・・
これほどレベルの低いサッカーをしているので、さぞかし下位のチーム同士の試合だろうと思ったが、結構上位同士の試合だったことに一番の驚きがあった。これより下位のチームはどんな展開なのだろう。
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# by mau46 | 2007-05-14 09:46 | スポーツ

裏金なんて『やめられない、とまらない』


西武がアマチュア選手に対して“栄養費”として実質裏金をバラ撒いてたというニュースが流れた。このニュースを聞いた人は、驚いたのであろうか?いや、さほど驚かないであろう。そもそもこれが日本の文化なのであり、日本のやり方なのである。

日本には文化レベルで“談合”というシステムが根付いており、それが日本社会を支えていると言っても過言ではない。そしてその談合を駆逐する公平に近いシステムを取り入れようとした瞬間、日本人はそれを拒絶する。つまり、

「今まで問題なく済んでいたこのシステムに、なぜ新しいメス入れが必要なのか。」

という事であろう。要は島国根性の典型的なところである。日本にとって、新たな制度が入ってくる、新たな“血”が入ってくるというのは、今までその温床に浸っていた日本人にとって利権の吸えないものは受け入れられないのだ。日本から談合がなくならない体質はこれである。元々日本人に改革というのは似合わない言葉なのである。

この裏金問題や希望入団枠というのも、完全ウェーバー制を導入すれば大きく改善されるのは確実である。それを実施しない。また、選手会が提案した「不正な金銭授受が発覚すれば球団にペナルティーを」というのを球団側は拒否。プロ野球の方向を示す羅針盤はどこを示しているのかわからない。
談合の盟主である巨人は言う、

「ドラフトが高校と社会人で2回行われれば、プロ野球が2回注目される。」

この自分勝手な論理のために日本プロ野球ドラフト制度は動けない。「ウェーバーも反対。」「ドラフトも2回行いたい。」そんな自分勝手な都合で日本のプロ野球界を操作できてしまうのだ、現状は。

日本人口1億5千万には『強い巨人』が見たいのであろうか。いや、『おもしろいプロ野球』が見たいのであろう。

巨人ばかりを責めたが、諸悪の根源はプロ野球コミッショナーである。問題が発覚してもなかなかこの天上人は雲の上から下りてこない。そして存在もよくわからない。この根来泰周という男は現在“代行”といったカタチでコミッショナーに鎮座している。いわば巨人の傀儡とも言えるこのコミッショナー(代行)には権限があるが実行はしない。

裏金もドラフトも、この巨人とコミッショナーの“謎のコネクション”がなくならない限りは『やめられないとまらない』のであろう。所詮、自分のチームのことしか考えていない連中なのだから。子供には見せたくない事実である。それでいいのか、プロ野球。
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# by mau46 | 2007-03-12 09:12 | スポーツ

島国根性スポーツ実況に物申す

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スキーの団体ジャンプ競技を放送していた。
日本は予想以上の大健闘で3位に入り、見事に銅メダルを獲得した。

これはあくまで結果の話。これはこれで素晴らしい。

しかしである。それは競技の途中であった。日本は伊東の大ジャンプで暫定1位の状況にあった。次は最後のジャンパー葛西のジャンプである。実況は叫ぶ。

「4位とのポイント差を考えると、110m以上飛べば3位は確実です!」

個人的には、この時点で負けている実況だと思う。なぜ3位に満足するような実況を行う??なぜ、「2位のノルウェーをとらえるには○○m以上のジャンプが必要です!」と言わない?最初からノルウェーやオーストリアには勝てないと決め付けているのか?彼らも失敗する可能性がある。もちろん、“安全”にプライオリティを高く設定している気持ちはわかる。それは非常に大切なことだ。しかし、それは選手が感じていればいいのであって、見ているものはさらに上を期待すべきだ。それをリードするべきの実況は何をしている?安全なプレーが見たいのか?違うやろ?攻めて攻めて攻めまくる試合が見たいのであろう??

アメリカでは、「銀メダルを獲得したのではない、金メダルに負けたのだ。」と言われる。日本はメダルが獲れれば万々歳のノリだ。それでは勝てない。

サッカーワールドカップでは、電通や局の意向もあってか、勝てもしない大会にバカ騒ぎしていたくせに、スキーのジャンプでは最初から負け組みの実況。それでは強くならないぜ。

控えめなのが日本の美徳ってのもわかる。しかしスポーツはもっと攻めてもいいんじゃないか?


いつまで島国やってんの??
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# by mau46 | 2007-02-25 21:19 | スポーツ

死体置場でロマンスを ~香港旅日記その4~

今日は帰る日。エアが15時なので大体13時くらいには空港に着いておきたい。と言うことは逆算で12時半には香港セントラルを離れなければならない計算になる。昨晩はナイトクラブで飲んでいたので、ホテルへの帰りが遅く、起床も遅かった。もし早く起きることができたのであれば、再び上海蟹を食べることができたのに、それが悔やまれる。

とりあえずチェックアウトを済ませ、MTRに乗ってセントラルまで行く。セントラルからはエアポートエクスプレスが出ているので、動きやすい。また、最初にホテルからの送迎バスで乗り場に迷った場所でもあるから少し懐かしい感じがする。

時間もまだ余裕があるので、セントラル付近を歩いて回る事にした。色々お土産屋さんも並ぶが、それにはさして興味は無い。西に向かって歩くとオフィス街があった。しかし、その脇にはずっと漢方の店が並んでいた。よく見ればほとんどの店が燕の巣専門店であった。燕の巣は中学校の頃にインドネシアで食べたことがあるくらいで、何度も食べたわけではない。しかも、購入したとしてもそれを戻すのがたいへんで、持ち帰っても無駄にしてしまいそうな気がする。妻は燕の巣の原形を見るのが初めてだったらしく、こんなに軽そうなものかと驚いていた。
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燕の巣は諦め、横を見ると冬虫夏草が大量に売られていた。

スポーツ好きの人ならわかると思うが、かつて中国スポーツ界で『馬軍団(まぐんだん)』という集団があり、この冬虫夏草を使った漢方薬で陸上における驚異的な世界記録をたたき出したのである。確か、王軍霞だったかな・・・?もうあの世界記録は抜けないのではないか?
資料: http://olympico.cocolog-nifty.com/olympic_plus/2005/08/post_5bcb.html
これにあやかった中国水泳チームも冬虫夏草を用いて驚異的な世界記録を叩き出した憶えがある。確か新聞の一面に喜ぶ選手の写真が載っていたが、その隆起した筋肉は女性のそれではなかった。
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少し話はそれてしまったが、結局漢方薬を買うことも無くそのままぶらりと歩いてセントラルに戻ってきた。そしてエアポートエクスプレスに乗って空港へ向かった。空港でももう一つ目的があったのだ。空港にはあのマンゴープリンの店があるのだ。ここでは食べてお腹を壊してもトイレがある!私は食べる気満々で空港に行った。しかしどこを探しても無い。イミグレーションを過ぎたところかと思って行ってみても無い。無い。どこにも無い。仕方無しにラウンジへ行って聞いてみた。すると、到着のところにあるそうで出発からは行けないらしいのだ。しょうがない・・・
しかし、香港のラウンジはイマイチ・・・もっと食べ物とか置いて欲しいなぁ。

時間が過ぎて飛行機に乗り込んだ。帰りはあっという間である。そそくさと関空のイミグレーションを抜けて外に出た。寒い・・・ 日本は寒い。どうやら我々が帰る直前に日本は寒くなったらしい。バスもあと1時間くらい来ないみたいやし・・・往復分のバスチケット買ってるし・・・

あぁ~、めんどくせぇなぁ・・・・



死体置場でロマンスを ~香港旅日記~ おしまい
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# by mau46 | 2006-11-21 17:40 | 香港旅日記

死体置場でロマンスを ~香港旅日記その3~


昨晩寝る前に、Jennyにもらったガイドブックを読んで、大体どこに行くかは決めていた。
香港では正午に海岸で空砲を撃つのである。それを観に行こうと。そしてその後が本日のメインである、母が10年前に行ったレストランに行くのである。そもそも店がまだ存続しているのかも定かで無いが、行ってみる価値がる。何故かって?それは「安い・美味い・日本人いない」からである。

ホテルを出てCauseway Bay駅まで歩いていく。午前の街は昨晩のゴミのにおいにむせ返る。それはきっと上海蟹のにおいなのであろう。甲殻類の翌日のにおいは、それは恐ろしいものである。

大砲の場所へ向かう途中に“そごう”があるので少し覗いていく事に。中はさして代わり映えもなく、別に面白いわけではなかった。やはり我々は魚市場などの庶民的な文化に触れたい人間なのであろう。そごうを出た時に、はっと息を呑んで立ち尽くした。なんと道を挟んだ向こうに、Jennyから教えてもらったマンゴープリンの店があるのである。空砲を見て、レストランで食事をしたらそこへ向かう事にした。

若干道に迷いながらも大砲の場所まで来ると人はまばらだった。まだ時間に少し余裕がある。すると係りの人がやってきて大砲の付近に立った。にわかに人が増え始めた。そして時折聞こえてくるのが日本語である。あ~あ。そうこうしていると時間が来た。私は大きな音が苦手なので耳をふさごうとすると妻に止められる。「怖いやん・・・」『ドーーーーン!』係りの人は無機質に引き金を引いていた。衝撃波が足に伝わり、しばらく耳鳴りが止まなかった。簡単に空砲を鳴らすものである。

我々はそのまま母の薦めるレストランを探すことにした。そごうの近所にある三越の裏側から真っ直ぐ伸びている道沿いに『南北楼』という店があるらしい。四川料理である。ところがいくら探しても見当たらない。三越からはそう遠くは無いらしいのだが、少し行動範囲を広めてみた。方々歩き回って諦めかけたその時、全然違う場所に見つけた『南北楼』!
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店に入って席に着くと、非常に静かで良い雰囲気だった。また店員も非常に感じが良く、満足できそうな店だった。妻は『北京ダック』を食べたいと言うので注文した。すると、二人では多すぎる分量だと言う。仕方なしに別の北京ダックを注文した。その他、四川風焼き飯や肉料理、そしてスープを頼んだ。注文してから周りをみると少し暗めのいい味の出た店だ。日本人ではなく、現地人がよく来る店らしいのだ。しばらくするとスープがきて食べていると私の後ろの入り口が開いた。子供が二人勢いよく入ってきて向こうのテーブルに着いた。
「走っちゃダメよ~」
日本語全開でその母親が遅れて入店。店の中は子供の大きな日本語大合唱。まぁ、仕方ないか・・・
出された料理は絶品!しかし辛い!店員に聞くと、本場はもっと辛いという。「日本人は辛いのが苦手やから、これくらいでいいのでは?」と言われた。私は大丈夫なのだが、妻は火を吹いていた。値段はアシカに安い。しかし、昨晩我々が食べた屋台の焼き飯に比べると、それは高い。激安ではないが、それ相当に安く美味しかった。

満腹のまま我々はマンゴープリンの店へ。注文は1個。私は食べなかった。少しもらうだけで十分である。理由もある。冷たいモノを食べてお腹を壊すのを恐れたのである。(参照:ロンドン旅日記)しかし一口もらったのだが、非常に美味しい。マンゴープリンがマンゴーの果肉の上に乗ってあり、それらの下にはココナッツアイスが敷いてある。
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食べたこと無い味だが、是非また食べたいと思う味である。ありがとうJenny。

その後、MTRに乗って向かったのが、香港動植物園である。何を隠そう、私は動物園好きである。シンガポールでもワニ園やバードパークに一人で行った。しかもココは入場が無料なのである。しかしやはりタダには限界がある。「おっ!」っと思ったのは、豹とサル、そしてアミメニシキヘビだけであった。もっとすごいのを期待していたのだが残念。園を後にしようとしたら呼び止められた。どうやらカップルが写真を撮って欲しいらしい。快く妻が撮ってあげると返事は、
「カムサミダー」
そっか、君達には僕らが韓国人に見えたのか。複雑な気持ちのまま後にした。

そのままタクシーに乗ってJennyに教えてもらった、ナイトスポットへ行く。ここはナイトクラブが乱立しており、若者やヨーロピアンが遊びに来るらしいのだ。しかし、少し時間が早すぎたようで、あまり人通りが多くない。たまたま発見したタバコ屋さんに寄ってみる事にした。ここでは驚くべき事実を知る事になる・・・

この店はキューバ産の葉巻専門店で、葉巻を嗜んだ事の無い私は試してみたいと思ったのである。店のお姉さんが色々説明してくれた。今なら3本葉巻を購入すると1本タダなのだそうだ。薦められた葉巻を吸うことにした。1本につき大体30分以上は吸うのに時間がかかる。贅沢な趣味である。そしてその時間の間に私はついに香港人に質問する事に成功した。
「実際のところ、ジャッキーは香港でどれほどの人気があるのか」
お姉さん曰く、
「おっさんやから、人気ないわよ」
この打ちのめされ感は何であろう・・・私の中のムービースターが、既に人気が無いとは・・・私はジャッキーの映画を事細かに説明した。
「プロジェクトAは1983年の映画で傑作やんか・・・」
「あ、それ私の生まれた年」
「え~~!」
なんと言うことだ。
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あまりのショックに呆けていると、後ろの別の店員さんが話してくれた。彼女はジャッキーの映画を集めているとの事だ。もちろんユン=ピョウもサモハン=キン=ポーも知っている。ジャッキーは歳をとっても鼻がでかいことも笑ってくれた。たまにジャッキーの息子が見せに来るらしい。顔は似ていないのだが、鼻のデカさは一緒らしい。そう、こうでなければ、香港人!彼女は宮崎映画が好きなようだった。お礼に彼女に、「三鷹の森ジブリ美術館」を教えてあげた。非常に喜んでくれた。さっきの彼女はあきれて別の仕事をしている。彼女は「Rain」という韓国人歌手が好きらしく、知らない私をおっさんかのような目で見た。その視線が痛かった・・・

店を出てクラブに入った。店内ではラグビーの放送が行っており、イングランド人が大騒ぎしていた。するとラグビーに興味がなさそうなアメリカ人が話しかけてきた。彼はニューヨーカーで香港へは仕事できているらしい。3人で2時間以上も飲んでしまった。彼の会社はアメリカへ家族に国際電話をかけてもその電話料金をすべてもってくれるらしい。日本の企業はそんな事はできないであろう。見習うべきである!!彼とは、他の言語を学ぶのは楽しいこと。平和のこと。スラングのこと。色々話した。非常に興味深い時間だった。私にとってもAmerican Englishを聞けて話せたので、非常に楽に話せた。

ラグビーの試合を見ているイングランド人が声援を送る。妻はその野太い声に驚く。昨年私が行ったロンドンでのアーセナル・サポーターの声に比べるとましだと伝えると驚いていた。

我々はその場を後にしてホテルへ帰った。いや、正確に言うと小腹が空いたので、また途中の屋台に寄って焼き飯を食べて帰った。


もう明日は、帰国の日である。
Time Flies・・・・


つづく
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# by mau46 | 2006-11-16 18:01 | 香港旅日記

死体置場でロマンスを ~香港旅日記その2~

今日は昨日から決めていた西貢(サイクン)に行く日である。
場所は、最寄り駅であるMTR(地下鉄)のCauseway Bay(銅鑼湾)からDiamond Hill(鑽石山)まで乗り、そこからバスに乗り換えて30分ほどで西貢に着く。
西貢は香港でも屈指のリゾート地で、クルーザーやヨット持ちはココで停泊させていたりする。要はお金持ちのいる場所である。しかし観光地化がラマ島ほどされていないので、物価は低かったりする。

昨日の学習もあり、Causeway Bayへ到着し、妻が地下鉄の利用方法を駅で聞いて左回りでDiamond Hillに到着した。乗り換えも問題なく非常にスムーズに行くことができた。(地図参照)
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しかし・・・Diamond Hillからバスに乗る時だった。相変わらず妻がバス乗り場で近くの人にバスの乗り方を聞いていた。料金・乗り方・いつバスはくるか、そういったところを聞いていたと思う。私は離れた場所でタバコを吸っていた。妻が言うには、バスは20分に一本くらいだと言う。なかなか来ないものである。時間を潰しているとようやくバスが到着。妻がバッグから紙幣を出して乗り込もうとすると、さっき妻が話していた兄ちゃんが私に声を掛けた。
「No Change」
「You Serious???」
そして私はバスの運ちゃんに何時に出発か聞いた。彼は無表情に、
「2分後」
ダッシュする妻。私は待ってもらうように話したが、両替できるセブンイレブンは遥か向こう。妻がセブンイレブンに到着する前にバスは黒煙を上げて走っていってしまった。なぜ、そんな肝心な事を聞いていないか・・・これは想定外だった・・・
我々は再び“待ちぼうけ”するのであった。

バスは2階建てで、もちろん2階の先頭に陣取った我々はもう待たされたことなど忘れていた。いや、正確に言うと、忘れたフリをしてやった・・・
先頭は結構スリリングで見晴らしも良く気持ち良い。最初は30分のバスは長いから退屈かと思っていたが、意外と時間は飛ぶように過ぎた。香港のバスはバス停に立っているだけでは停まってくれない。バス停に立って、そこから手を挙げて乗りたい意志を運転手に示さなければ乗せてくれないのである。これは本数が多いから、バス停に立っていてもどのバスに乗りたいのかわからないからであろうと考察した。

さて西貢。ピアのある非常に美しい眺め。ピアだけみるとサンタモニカを思い出す。そして横を見れば、あるある、シーフードレストランが・・・

私の持論でシーフードはチャイニーズが一番だと思うのだが、その理由がここの店のように、水槽がたくさん並べられてあって、そこから魚や蟹・エビなどをチョイスして調理してもらえるからである。
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お店の呼び込みのお姉ちゃんが寄って来たが、すぐにそこに決めてしまってはもったいない。説明を聞くだけ聞いて、「回ってからかた来るよ」と言っておいた。しかし一周してもさっきの店が一番種類が豊富で妻も気に入ったため入ることにした。

妻が中心となって水槽の前で注文したのだが、妻がどうしても食べたいものがあった。それは『エビの酔っ払い蒸し』である。これは私がかつてインドネシアで食べたもので、妻が熱望していたのであった。店員に聞くと別料金でできると言うので、注文。さらにロブスター(日本でいう伊勢えび。ハサミは無い)も刺身でもらう事にした。このロブスターが60cmはある大物!重さも2.5kg以上あるとの事。さらに香港名物のシャコ、それにカナディアンクラブをチリソースでからめたもの。これらを注文した。

我々がついたテーブルに別のテーブルが横付けされ、『酔っ払いエビ』のプレゼンテーションが実施された。土鍋に入れたエビに紹興酒とワインをかける。すかさず蓋をすると、エビがピチピチと大暴れする音が聞こえる。私が見たのはガラスのボールだったので、今回は見れなくて残念だ。そうこうしているうちにギャラリーが集まって知らない間に多くの人が囲んで見ていた。そしてクライマックスの酔っ払いエビに直接火をライターでつける。アルコールで燃えるので非常に見ていて美しい。丹念に火をまわしてくれてテーブルに出してくれた。もちろん美味しいこと!!シャコも蟹も非常に美味しい。そしてロブスター。「Still Alive!」と店員がテンション高めに持ってきてくれた。ボリュームもあって美味しいかった。さらに最後にロブスターの頭を使って豆乳ベースのスープを出してくれたのだが、さすがにもう食べ切れなかった・・・

さすがに安くは無かったが、日本では食べられない値段なので善しとした。我々は満足して店を出て散歩する事にした。するとさっきは無かった人だかりに目がいった。皆が並んで海を見ているのだ。かき分けて覗いてみると、漁船がピアにつけているのだ。今日獲ってきた魚をそのまま売っているのだ。客はピアから覗き込んで魚を注文し、さばいてもらうなどをして、柄の長い虫網に魚を入れてもらって客は魚を手に入れる。客は網にお金を入れて返す。魚もそのまま生きているので、これ以上無い具体的なプレゼンテーションなのである。

我々は再びバスに乗り今度は右回りでMTRに乗って帰る事にした。(地図参照)そして途中で乗り換えてSal Wan Ho(西湾河)へ行く事にした。ここには駅の近くに香港電影資料館(映画資料館)があるからである。無類のジャッキー好きの私が訪れない手は無かった。しかし行ったものの、本当に書籍による資料だけで、映画で使った物等が置いてあるわけではなかった。映画専門の図書館といった感じだ。拍子抜けしながらもジャッキーに関する本を読んでいると、警備員が視線を絡めてくる。それはそうだろう。外国人が資料館で本を読んでいるのだから。
「ジャッキー好きやねん。もっと資料無いかな?」
と警備員のおばちゃんに聞いても英語を理解していなかった。でも最後は笑顔で手を振ってくれたから善しとしよう。

そのままCauseway BayまでMTRで行って戻ってきた。ちょうど駅前にパブがあったので、喉も渇いていたこともあり、一杯だけビールを飲んで帰る事にした。しかしそこで我々は重要な事に気づいた。
「まだ焼き飯を食べていない!」
店を出て、ホテルに向かうまでの間の屋台街に二人の姿は消えていった・・・


写真の水槽が並ぶレストランは実際に食べた店の画像です。
こんなイメージですね。

つづく・・・・
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# by mau46 | 2006-11-15 17:24 | 香港旅日記

死体置場でロマンスを ~香港旅日記その1~


1998年に完成しただけあって非常にキレイな空港である。イミグレーションも、多少の混雑はあったものの問題なく通過して、市外に向かうべくエアポートエクスプレス乗り場へ向かった。

初めて降り立つこの瞬間がたまらない。これから何が起こるのか、何があるのか・・・そんな事を考えると怖いような楽しいような、ジェットコースターに乗って、最初の坂を登っているような感覚に近いのかもしれない。

エアエポートエクスプレスの乗り場を探していると、インフォメーションがあったので、乗り場の場所と価格と乗り方を聞いた。

正確には妻が聞いた。基本的に夫婦で海外に行く時は、私は交渉したりなど現地の人とあまり接触をしない。なぜなら、私がすると普通にできるからである。こういった一連の流れは最高の実地訓練だと思う。生きた英語を使う最高のチャンスだからだ。こうやって経験を積めば、そのうちどこへでも海外へ行く事ができるようになるであろう。何が大切か。経験を積むことが最も大切なのである。仮に失敗しても後ろで私が聞いているからフォローはできる。
実はこんな感じで私も幼い頃に父に経験を積ませてもらった。海外のホテルでキーを取りに行ったりするような仕事は任されていた。それと同じような事をしているのである。

エクスプレスは空港からダイレクトに香港市街まで運んでくれる非常に便利な乗り物である。乗り場に到着して香港の暑さに気づいた。Tシャツ・短パンでも十分過ごせる程である。何はともあれエクスプレスに乗り込み市街へ向かう。
列車はセントラル駅に到着し、我々は下車した。宿泊するホテルが送迎バスを出していると聞いたので、バスターミナルでバスの到着場所を聞いてみた。もちろん妻が聞いたのであるが、すったもんだの挙句バスはしばらく来ないと言う。仕方無しにタクシーでホテルまで向かうことにした。相変わらずすっとばすタクシーで、なんとかホテルに到着した。しかし到着したものの我々が宿泊するホテルはCosmoホテルで、到着したのはCosmopolitanホテルだった。妻がチェックインしようとしてホテルマンに告げられたのであった。ところがCosmoホテルは姉妹ホテルで隣にあるそうだと聞いたので一安心。無事にCosmoホテルに到着することができた。部屋は25階。近くには競馬場が見える。ふと下を見れば、お墓が広がる素敵な眺めであった。少し休憩した後、Jennyに教えてもらったマンゴープリンのお店とレストランに行ってみる事にした。
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出掛ける時にMTR(地下鉄)の駅の場所を妻が聞いた。その駅の近くにお店があるのでまずそこへ行こうと言う事だった。しっかり方角を間違えて聞いてくる妻。案の定迷子になる。まぁ、これは想定内なので仕方ない。何とか地図を見ながら目的の付近に到着。しかしマンゴープリンの店が見当たらない。そうこう歩いているうちに日も暮れてきてお腹が減り始めてきた。仕方ないので近くにあるジュース屋さんでマンゴープリンを食べられなかった恨みを晴らした。

そのまま夜の街を地図を片手に歩いて、目的のレストランへ向かった。人に聞きながら、かなりの距離を歩いて到着。とりあえず入ってみた。

お客さんが一人もいない・・・

不安がよぎったが、とりあえず席に着いた。Jennyに言われた通りのコースを頼んだ。彼女曰く、
「安くて美味しくて、それにボリュームがすごいの!」
ということだった。店は上海蟹専門店で、香港で上海蟹が食べられると思っていなかった私はかなりの期待をしていた。上海蟹が大好物なのだ。
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最初に出てきたのが、『ファッテューション(仏跳牆)』これでまず度肝を抜かれた。絶品である、そして蟹入りの小籠包。続いてガーリックトーストに蟹味噌のソースをかけて食べる料理、次に出ました上海蟹!一人2杯出る。我々が必死に格闘していると、見かねた店員がハサミで器用に食べやすくしてくれた。「なるほどこうやると楽なのか」そう思いながら、夢中で上海蟹にむしゃぶりついていると、知らない間にレストランは満員だった。我々は少し来店が早かったみたいだ。その後ヌードルが出て、これも絶品だった。同時にお野菜を煮た緑がまぶしい鮮やかな料理が出て、最後にしょうが湯に白玉団子を3つ浮かせたデザートで締めた。見事なバランスである。我々は大満足で店を後にした。タクシーを拾ってホテルに戻った。

Jenny情報はよっぽど信頼できると確信した我々は、明日彼女の薦めた西貢(サイクン)に行く事にした。ここは港町のリゾートで、同じように有名なラマ島よりも値段は安いそうである。夜景などに興味が無い我々は、明日の美味しい食事を夢見ながらベッドに入った。




つづく・・・
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# by mau46 | 2006-11-14 17:04 | 香港旅日記

死体置場でロマンスを ~香港旅日記プロローグ~



とにかくビザの申請をしなければいけないので忙しい。ドキュメントの整理・英文による大学卒業証明書と成績証明書・写真・パスポートのコピー・・・

一気に必要書類を集めてスキャンし、先方へ送る。お陰で翌日からの香港旅行をすっかり忘れていた。とりあえず適当に荷物をキャリーに放り込んで寝る事にした。

香港行きのエアはAM10:00発と言うこともあり、早い起床となった。また、同時に当日にビザの書類を送らねばならないため書類も一緒に出発。関空から送ることができなければ、香港から送らねばならない。

普段なら出発までラウンジゆっくりするのが常だが、今回は違う。ビザ用の写真も必要なため関空にて署名写真を撮る。関空でFedexやDHLを探すも別の棟にあるという。今からいちいちバスに乗って移動もできない。仕方無しに郵便局からEMS(国際スピード郵便物)で郵送する事にした。一連のドキュメントと先ほど撮った写真を同封してなんとか送付完了。やっと旅に出ることができる。

今回の旅は一人ではなく妻と同行である。妻のたっての希望で座席は2階席に予約。確かに海外に行く時などは2階席が良い。人数が限られている上にCAが2人もいるのでサービスがきめ細かく快適だ。さらに専用のトイレもあるので待つことも無い。しかしここで困ったことが。

普通に我々は座席についていたのだが、後ろの方で席で大きな声が上がる。日本人である。中年のおっさんである。品がないのは見てわかる。新聞を配っているCAに対して、
「神戸新聞!無いか!ハッハッハ!」
よく外務省はこんなクズにパスポートを発行したものだ。前にも言ったが、パスポートは外務省から貰い受けた大切な身分証明書。それを持って海外に行かせてもらうと言うのは、同時に日本を代表することに他ならない。CAも困った顔をしている。その無礼者どもはCAが日本人でなく香港人CAと言う事を明らかに知っている。彼女が日本が不自由とわかっているかの態度であった。腹が立ちながらも私はそれを気にしないようにした。

飛行機は搭乗を終え、滑走路に向かっていた。しかし途中で停止した。いわゆる滑走路渋滞である。もちろんこの間は乗客は座席についていなければならない。常識である。
しかしさっきの者どもが座席を勝手に動き出す。先ほどのCAが慌てて注意するが聞かない。私も驚いて振り向いたが、時既に遅し。そのうちの一人が事もあろうに我々の後ろに座った。私は目の前に座っているさっきのCAに謝った。
「こいつらが失礼な事をして申し訳ない。僕はこんな態度は大嫌いだ。」
日本人として恥ずかしかった。

飛行機が離陸し、日本にしばしの別れを告げる。その時であった。後ろの者が足を妻の肘掛に置いてきた。妻は窓際に座っていたので窓と座席の空間に足を入れてきたのである。クズは何をしてもクズである。こいつらが海外でどんな態度で過ごすのか・・・考えただけでゾッとする。どうしてアジア向けの旅行者の人間(特に中年)はこのような人間が多いのであろう。現地で一人では何もできないくせに、そんなぞんざいな態度をとりたがる。アジアを見下しているのであろう。情けない・・・

私はCAに、安定後に座席を反対側に変えてもらいたい旨を伝えた。CAは了承してくれた。その後飛行機は安定飛行に入り、我々は座席を変えた。CAが我々の元に来て謝った。私は、
「いや、あなたが謝るべきではない。悪いのはあの者どもだ。だから謝る必要は無いよ。」
と答えた。続けて、
「香港へは初めて行くんやけど、何かおすすめのレストランとかはないかな?」
と尋ねてみた。近くにはまだクズはいるが、気分転換がしたかった。彼女も我々も。彼女はあとでガイドブックをくれると言って、仕事に戻っていった。

食事も済んであと1時間くらいで到着となった時に彼女は戻ってきた。ガイドブックを持ってきてくれたのである。しかも、彼女がおすすめするレストランにわざわざピンクのマーカーでラインまで引いてくれていた。また、彼女が普段読んでいるのであろう雑誌の切り抜きも持ってきて薦めてくれた。思わず胸が打たれるほど丁寧に説明してくれ、比較対象を持って説明してくれるので、非常にわかりやすかった。彼女は素晴らしいCAである。それだけに彼女に対して失礼な態度をとったその生き物が余計に醜悪に思えた。

結局とても気持ちの良いまま香港国際空港に到着することができた。これもすべて彼女のサービスの賜物と言っても過言ではない。




ついに初めて香港へ足を踏み入れることとなる。
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P.S. 『死体置場でロマンスを』という題名は、サザンオールスターズの香港をベースにした曲です。
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# by mau46 | 2006-11-13 16:03 | 香港旅日記

負けて男の名を上げる


斉藤和己。

思い出すのは2003年。我がタイガースと戦ったホークス。
第1戦の先発は共に20勝をあげた井川と斉藤。
ゆったりしたフォームから見せる快速球が20勝投手たる威厳を知らしめていた。

私はこの投手はこの時だけの投手と思っていた。

井川はその後のシーズンも不安定さはあるものの、年間200イニング以上を投げエースとしての本業はこなしていた。一方、斉藤は翌年は10勝どまりだったが、その後安定した勝ち星をあげて着実に成長していった。いい意味で私の予想を裏切った。すごい投手になった。

そして昨日の天王山10月12日の日だった。

中4日という強行スケジュールで登板した斉藤は、日ハムの八木と共に球史に残る投手戦を繰り広げる。
互いに球のキレがいい。斉藤のフォークボールのキレは見ていて美しかった。

サヨナラ負けしたとは言え、斉藤のピッチングを責めるものは一人もいないであろう。小笠原敬遠の後のセギノールの攻略は美しささえ感じた理想的な攻めだった。インコースに意識を持たせて一旦外に逃げた後、低目から消えるフォークボール。セギノールのバットは空を切る。正直これで乗り切るのはないかと思った。次は稲葉。ここで斉藤が投げた球は151km/hの真っ直ぐ。ここでこの球を投げる斉藤に感動をおぼえた。

「この男には、どんな力が残っているんだろう・・・」

次のフォークボールが明暗を分けた。稲葉がフォークボールに合わせてピッチャー返し。斉藤は身体で止めようとするが間に合わない。「抜ける!」その時、疾風のように飛びついたセカンドがボールを掴んでいた。そのままボールはショートがカバーするセカンドへ。

「あっ!」

球がそれた!ショートが飛びついてボールを捕ったものの。審判の判定はセーフ。

「ランナーは??」

すでにセカンドランナーがホームを駆け抜けていた。サヨナラ。
今年の日ハムには神がかった勢いがある。それに抗うかのように運命を切り裂こうとした斉藤和己のピッチング。皮肉にも斉藤の怒涛のピッチングは日ハムの優勝を飾りつけるものになってしまった。

しかし、それほど斉藤の投げた球には魂がこもっていた。あの球を投げられては攻略の要素がない。

斉藤はその瞬間崩れ落ち、人目もはばからず涙を流した。どんな思いだったろうか・・・
「ここまで投げきってまだ勝てないか・・・」
「ここまで我慢したのに、どうして打たれたんだ・・・」
彼の胸中を図ることはできない。自ら立ち上がる力も投球に注ぎ込んでしまった斉藤はズレータとカブレラに肩を借りなければ、引き下がることもできない。

そこには異種独特の美学があったように思う。
『負けて男の名を上げる』
素晴らしい、斉藤。

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君のピッチングは1球1球に熱い魂がこもっていた。それが札幌から大阪までビシビシ伝わってきた。また痺れさせてくれ。ただ、日本シリーズで阪神とあたった時は、悪いが加減してくれ。


追記:日ハムの両勝利投手を忘れるわけにはいかない。彼らは昨年の新人ダルビッシュと今年の新人、八木だ。日ハムは新戦力が非常に機能している。特に二人のピッチングは素晴らしい。ダルビッシュの最後のバッターへの150km/hを超えるストレートも素晴らしい。八木の右打者への胸元をえぐるクロスファイアも素晴らしい。日ハムは素晴らしいチームだ。あと、胴上げに田中幸雄を加えていたのも私の涙を誘った。
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# by mau46 | 2006-10-13 15:44 | スポーツ

ちょっと泣きそうになったぜ新庄

今日は北海道日本ハムファイターズのシーズン最終戦。
勝利すれば、日ハムが1位でシーズンを終了し、プレーオフを有利に展開できる。

その面でも重要な試合だが、われわれ阪神ファンにとっても特別な試合である。
SHINJOこと新庄剛志のレギュラーシーズン最終試合にもあたる。

もちろん新庄のキャリアのスタートは阪神タイガースから始まる。西日本短大付属高校からきた九州男児は背番号『63』を背負って、のちのち甲子園でデビューする。初打席でホームランを打ったのはいかにも新庄らしいデビューである。これも懐かしい・・・
ちょうどその年(1992年)は亀山などの若手が活躍した年で、ヤクルトと優勝を争った年である。八木の疑惑のホームランがあって、平光審判が辞職する騒ぎになった事は阪神ファンなら記憶にあることでしょう。

その新庄が現役最後のレギュラー試合に望む。彼は普段日ハムでは背番号を『1』にしている。
それが今日に限って阪神時代の『63』に戻してくれたのだ。

阪神ファンの私にとっては涙が出るほど嬉しいこと。
色んな事が思い出される。


最後のバッター(確か巨人の吉村)の打ち上げたフライをかっこよくスライディングキャッチしようとして顔面にボールを直撃させたこと。
巨人・槇原の敬遠ボールをサヨナラヒットしたこと。
その後のヒーローインタビューで「明日も勝つ!」と言った次の試合にしっかり負けたこと。
別の試合でも「明日も勝つ!」って言った次から魔の12連敗を迎えたこと。
突然、「センスがないから引退します」って引退し、すぐに撤回したこと。
ジーンズが似合わなくるから、筋トレはしないと言ったこと。
投手転向して140km/hの剛速球をオープン戦の巨人戦で投げたこと。


泣きそう・・・・

忘れられない思い出が、今日一気に蘇ってきた。
そんな阪神ファンの気持ちも思い起こさせてくれた新庄。

ありがとう。

僕ら阪神ファンは、君をSHINJOとは呼ばない。新庄と呼ぶ。

中には「今日だけのために背番号を変えるのはどうか?」って茶々を入れてくるシャレのわからんやつもおるかもしれん。
でも、日ハムをここまで客の入るチームにしたのは誰だ?パ・リーグを盛り立てたのは誰だ??

本来『63』を背負っている渡部龍一捕手も笑って譲ってくれると思う。
それがヒーローに花を持たせてあげる姿だと思う。

今日の札幌ドームは揺れてる。もちろん一位通過がかかった重要な試合ってのもわかる。
でも新庄を見に来ているファンも相当な数のはず。
NHKのカメラも揺れている。

新庄。日本シリーズでやりたいな。

名古屋なんかが優勝しても盛り上がらんやん??
もっかい甲子園でスライディングキャッチしたいやろ??
バックホームしたいやろ??

秋の甲子園は君に有利な風も吹くよ。昔甲子園でよく「しんじょ~~~~~!」って声援してたのを思い起こさせて欲しいなぁ。
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# by mau46 | 2006-09-27 20:48 | スポーツ


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