あの月に向かって打て



レアル・マドリーとレイカースと巨人軍

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この3球団は似て非なるものである。確かにジャンルは違う。それぞれ、サッカー・バスケットボール・野球。一見共通点がなさそうに見えるが、実はある。大体の読者は察する事ができるであろうが、横取りチームだ。私は他のチームから有力な選手を獲得する事を悪くいうつもりはない。それが意味のある補強であれば…

ここ数年ニュースでよく見るレアル・マドリー、銀河系軍団などと呼ばれたりする。これは世界各国の有力選手を豊富な資金で獲得し、ドリームチーム化させている事からである。例えば、フランス代表ジダン、ブラジル代表ロナウド、そしてイングランド代表オーウェンなどが挙げられる。敢えて、『あの人』の名前を挙げなかったのには理由がある。そのベッカムが入団する時に、レアル・マドリーは揺れた。ベッカムが得意とするポジションにはポルトガル出身のフィーゴがいた。フィーゴもいわくつきのレアル・マドリーの入団だったが、今それはいい。ベッカム獲得を無駄な補強と言い放ち、チームを去った選手もいた。守備の基点のボランチをつとめるフランス代表クロード=マケレレだ。レアル・マドリーがベッカムを獲得したのは、チームの補強はもちろんだが、それよりも商業的価値を誰よりもベッカムに見出したからだ。だからベッカムを敢えて外した。私の気持ちはマケレレと同じだ。予想通りにマケレレが退団してから、レアル・マドリーはベッカムの扱いに持て余し、チームはあえいでいる。また、同時にセンターバックの元スペイン代表イエロもチームを後にした。この二人の退団は大きく響いた。銀河系軍団を持ってしても、リーガ制覇はおろかチャンピオンズリーグも制覇できない。昨年、苦しいマドリーはイエロの穴にアルゼンチン代表のサムエルを獲得した。しかし、サムエルはうまく機能せずに終わってしまった。銀河系軍団は監督を猫の目のように代える。完全に広い宇宙空間に迷い込んでしまったようだ。

かつてマジック=ジョンソンが所属していた、名門バスケットボールチームL.A.レイカース。アメリカでもトップクラスの人気を誇る球団だ。ホームでのゲームには、あのジャック=ニコルソンもコート脇で唾を飛ばして応援する。レイカースのスター選手は、高校からNBAの世界に飛び込んだコービー=ブライアントだ。デビューの頃は怖いもの無しでマイケル=ジョーダンに勝負を挑んだり、少々無理な体勢でも身体能力の高さを活かして、得点を決めたりしたものだ。そんな彼も今は脂にものり、円熟期を迎えようとしている。ここ最近レイカースも銀河系軍団を作り上げた。センターにはあのシャキール=オニール、フォワードにカール=マローン、ガードにゲイリー=ペイトンなどを加えた。磐石の布陣だ。圧倒的な強さでレギュラーシーズンを勝ち進み、プレイオフでも強さを発揮した。しかしNBAファイナルであっさり負けてしまった。NBAの銀河系軍団を負かせたのは、デトロイト・ピストンズだった。ダイヤモンドのように硬いピストンズの団結力の前に、銀河系軍団はコートに目を落とすしかなかった。

史上最強打線。これほどチープな言葉になるとは誰が予想しただろう。ネタで使われるようになってしまった言葉である。他の球団から4番打者ばかりを集めてきた。これがTVゲームならぶっちぎりの優勝は約束されたようなもの。しかし、現実はどうか。“つなぐ野球”に手も足もでない。さらには投手陣の崩壊である。ひよこのかくれんぼのように頭を隠してもお尻が見えている。打線の補強を重ねても、投手の補強は行われない。その1球団のマスターベーションのために多くの野球ファンが愛想を尽かしてしまったことにまだ気づかない。さらに節操のないことに、自分の人気回復のためには他球団の現役幹部を監督にもってこようとする始末だ。プロ野球人気低下に関しては別のコラムで書きたい。結局は負けたのだ。

さて、3つの球団に関して書いたが、上の2つの球団と一番下の球団との違いを述べたい。これはそのコラムである。

レアル・マドリーは守備の不安でアルゼンチン代表のサムエルを獲得したが、1年たって機能しないと判断するとサムエルをあっさりと手放した。また、オーウェンも恵まれない出場機会を嫌ってイングランドへ帰った。マドリーはオーウェンの移籍を認めた。レイカースには先ほどのスーパースターの中では、コービー=ブライアントしか残っていない。シャキール=オニール、ゲイリー=ペイトン、はチームを去った。彼らは新天地で活躍している。カール=マローンは華々しく引退していった。このように優れたチームというものは適材適所に選手を補強し、機能しなければ放出するのだ。これによりチームも負担がなくなり、選手にとっても活躍の場が与えられるので、リーグの活性化にもつながる。言葉は悪いかも知れないが、貨幣と同様に選手もある程度は流通する必要があると思う。今のレアル・マドリーは強い。しかし、放出した方がいい選手もまだいる。完全に活かされていない選手もいる。しかしサッカーの場合は試合数が多いので、選手の大量所有は必要悪でもある。レイカースは選手の大量放出の影響もあり去年はこけたが、近々必ず復活するであろう。

さて、もう筆者の言いたいことは全て察していただいているとは思うが、今まで巨人軍に所属した選手で何人の選手が飼い殺されたろう。石井浩朗、広澤克実、江藤智、ペタジーニもっといるか… 何度も言うが、チームを強くするために選手を補強するのは良い。ただ、それによって選手の流通を滞らせてしまってはリーグの活性化は行われない。補強をして、それで機能しなければしょうがない、その時はその選手を市場に返してやるのだ。それがプロスポーツの筋というものだ。しかし、選手側がそれを固辞した場合はなんとも言えないが… ただ、その選手は戦う姿勢を忘れた選手だ。オーウェンのように堂々とチームを去ればよいのである。

今年も秋になるころ、やっと気づきだしたのか、若手を思い出したように起用し始めた。すばらしい選手がいるではないか。鈴木、彼は良いリードオフマンになりそうだ。矢野、パンチがあって成長したら怖いバッターになりそうだ。しかし、最近のニュースを見て愕然とした。シーズン終了後にFA宣言するであろう、西武の豊田・カブレラを狙っているという。あのヤンキースですら、粛清を行うというのに。本当の苦しみをあのチームは知らない。31年ぶりに優勝したロッテ・マリーンズの爪の垢を煎じて飲むがいい。あそこにこそ本当のプロフェッショナルがある。
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by mau46 | 2005-10-20 19:28 | スポーツ
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