あの月に向かって打て



大阪と南米

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今更ながら、南米のサッカーを見ていて感心する。その選手層の厚さである。

例えばアルゼンチン。数年前までは”サビオラ”ショックがあった。その次は”テベス”ショック。そして現在は”メッシ”ショックだ。よくもまぁこれほどの若い人材が育つものである。また、最近は南米にも変化が現れ、なにもスラム出身の選手がハングリーさを武器にして成り上がっているわけでもなさそうである。例えば、ブラジルのロナウジーニョ=ガウーショは割りと裕福な育ちである。しかし、それを差し引いても南米にはすばらしい人材が育つ土壌がある。

日本には残念ながらその土壌はまだ肥えていない。

しかし最近、あることを思いついた。その土壌である。次々に有能な人材が生まれてくる土壌を考えていると、筆者の住む大阪がそうではないか。東京に住んだ経験もあり、ひしひしと感じたことなのであるが、やはり大阪(近畿)という土地は日本の中で特別である。つまり独特な”笑い”の文化があるのだ。関東以東の地域にはそれが薄い。大阪のTV番組も独特でお笑いがベースになっているものが多い。それを見て育った子供は自然とお笑いが身についている。基本的に近畿では面白い人に人気があるのである。上方のお笑いは歴史が深い。例えば落語などは300年前の江戸時代中期に産声をあげた。江戸でも落語はあったが、すたれていき、上方で発展を遂げることとなる。こうやって上方の庶民に根付いた落語はいつしか上方特有の文化になっていくのだ。これが土壌ではないであろうか。近畿以外の人にはある種とっつきにくい文化である。この歴史は簡単に真似できるものではない。厳しい観衆の目にさらされ、幾度となく自然淘汰され、洗練されたものが現在の上方のお笑いなのである。

南米にはこの上方お笑いのような土壌が、サッカーとして根付いているのではないか。大阪では面白い人はたくさんいる(注:面白くない人も星の数ほどいる)。南米にはその肥沃な土壌によって育った有能なサッカータレントが多くいる。この歴史深いタレント工場に日本が追いつくには相当な時間がかかる。歴史が違いすぎるのだ。

このコラムを読んだ方は、

「これでは日本のサッカーに有能なタレントは出ないのか!」

とおっしゃるかもしれないが、現実そうであると思う。

確かに中田英寿のような本当に素晴らしいタレントもいる。しかし単発である。むしろ、中田英寿を代表から追いやる程の存在感を持った選手は現れているであろうか。いずれは中田英寿も引退する。それまでに彼にうって代わる若い選手がいるのであろうか。

日本の野球の技術が本場アメリカの技術に追いつくまで(現在は、ほぼ同等に勝負できると仮定して)、ざっと伝わった明治時代から平成まで時間がかかっている。しかし今は当時と違って情報化の時代であるし、交通手段も飛躍的な進歩を遂げている。日本の選手に海外で経験を積ませることによって、その時代の差をぐっと縮めることはできると思う。サッカーファンもマスコミももう少し辛抱強く日本のサッカーを見守ることが必要だと思う。2002年W杯の結果は一度忘れたほうがよい。あれは別物だ。

この土壌に関して、大阪のお笑いと南米のサッカーの文化を比べると、理解しやすいと思いませんか??

軽い内容のコラムにしようと思ったのだが、思いのほかサッカーに熱くなってしまった。ご容赦願いたい。
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by mau46 | 2005-11-17 17:04 | スポーツ
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