あの月に向かって打て



トーナメント1回戦 戦評 6月27日

○ ブラジルVSガーナ (3-0)

「圧巻!」と思ったのがロナウドの1点。
抜け出してキーパーとの1対1となったロナウドは、華麗なサイドステップでキーパーを置き去りゴールを決めた。
「走れない」「飛び込めない」「決められない」と言われ続けたロナウドが、
自分がロナウドたる証拠を世界中に証明した。

試合内容に関しては非常に退屈で、ブラジルのワガママと言うか、
「攻めたい」時に攻めて、「守りたい」時に守るという、ブラジルにとって都合の良いサッカーをガーナに付き合わせた。

実はこういった退屈な試合展開はブラジルが強いからできるものであって、サッカーの理想のカタチと言えよう。
全てを牛耳るブラジルの力。止めるのはいったい誰か。

しかしそのブラジルでも今のゲルマンを止めるのは難しいように思える。

○ フランスVSスペイン (3-1)

あしたのジョーのセリフを思い出した。

「青春を謳歌するってこととちょっと違うかもしれないが、
燃えているような充実感は今まで何度も味わってきたよ…血だらけのリング上でな…。
そこいらの連中みたいにブスブスとくすぶりながら不完全燃焼しているんじゃない…。
ほんの瞬間にせよ、まぶしいほどまっ赤に燃えあがるんだ。そしてあとにはまっ白な灰だけが残る… 燃えかすなんか残りやしない…。まっ白な灰だけだ。
そんな充実感は拳闘をやるまえにはなかったよ。
負い目や義理だけで拳闘をやってるわけじゃない、拳闘が好きなんだ。
死にものぐるいでかみあいっこする充実感が、わりとおれ、好きなんだ」

ジダンのプレーを見て、この言葉を思い出した。
ジダンは今大会を最後にサッカー人生に幕を下ろそうとしている。
このトーナメントは一発勝負。負ければその時点でジダンのプレーヤー人生は終わりを告げる。

この日のジダンは、まぶしいほど真っ赤に燃え上がっていた。
衰えを言われ続けてきたジダンとは思えない。
まるで全盛期の様な動きのキレ。そんな鬼気迫る姿に私は酔いしれた。

それに呼応するように光る輝くビエラの動き。
彼の演出する攻撃もジダンの炎に操られているようだった。

ジダンはまだまだ真っ赤に燃え盛っている。
真っ白に燃え尽きるまで。
次の相手はブラジル。
ブラジル退治の第一人者としてジダンは再び戦地に赴く。

無敵艦隊は再び沈められた。

98年フランスワールドカップのヨーロッパ予選で無敗だったスペイン。
しかし大会開催前のテストマッチでフランスのフリーキックによって無敵は止められた。
それにより調子を崩し大会のグループリーグで沈没する。
その運命のフリーキックを蹴ったのはジダン。

無敵艦隊はジダンと言うネルソン提督の生まれ変わりによって再度苦杯を舐めた。

しかしスペインは若いチームである。
おそらく南アフリカワールドカップでは、この経験をバネに大いなる活躍を見せてくれるであろうことは、
今大会で約束された。



ジダンの動きはそれほどまでにキレていた。
次のブラジルは因縁の戦いだ。
98年フランスワールドカップの決勝でフランスがブラジルを粉砕している。
歴史は繰り返されるのか。

Repeat or Revenge

こんなテーマがふさわしいのかもしれない。
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by mau46 | 2006-06-28 13:33 | スポーツ
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