あの月に向かって打て



3位決定戦 7月8日

○ ドイツVSポルトガル (3-1)

この大会で目立ったものがある。それは、

「無回転シュート」

これは蹴られたボールが無回転な為に空気抵抗をまともに受け、不規則な運動を繰り返しながら飛んでいくものである。
球が途中で揺れたり、沈んだり、時には左右にぶれたりする。

日本も2点目の失点、世界一の“無回転シュート”キッカーであるジュニーニョ=フェルナンブカーノによって、川口が止められなかったのには、皆さんもご記憶にあるかも知れない。

ただしこのシュートは簡単に打てるものではない。
かなりのテクニックが必要である。

ではこのシュートによる最大の受難者は誰か。
それはゴールキーパーである。

この“無回転シュート”は不規則な運動を繰り返しながら飛んでくるわけで、もちろんキャッチは難しい。

今日の勝利の分岐となるべきポイント。
それはゴールキーパーのモティベーションだ。
その悪魔のシュートを止めるには、より高い集中力が必要となる。

ポルトガルのキーパーはリカルド。彼は数々のシュートを止めてきた。また、PK戦でも全てのシュートに反応した。それは並みのキーパーではできないことであった。準決勝のイタリア戦までは・・・

ドイツのキーパーはカーン。今大会のドイツはレーマンが守ってきた。カーンは'02ワールドカップでの最優秀キーパーである。ずっとカーンはドイツのゴールを守ってきた誇りがある。しかし彼は今シーズンの不振からドイツの正キーパーの座をレーマンに譲った。ところがカーンはそれに腐ることをせず、チームをレーマンを鼓舞し続けた。その姿は観衆の胸を熱く打った。カーンはこの3位決定戦のスターティングメンバーに選ばれた。レーマンの強いプッシュもあった。ドイツ国民全てがカーンの背中を押した。37歳。おそらく最後のワールドカップであろう。彼は国民全ての声援を背にしてピッチに立つ。

ドイツの先制点。若きホープ、シュバインシュタイガーが放ったシュートは無回転。
その気まぐれなシュートはリカルドの腕をすり抜けるようにゴールに突き刺さった。
一方、ポルトガルが手にしたフリーキックのチャンス。クリスティアーノ=ロナウドが放った“無回転シュート”はカーンが止めた。左右にふれるシュートを、カーンは逆を突かれながら止めた。それは魂のセーブだった。

ドイツは3位になった。

ドイツはポルトガルに対しカードを1枚だけ多く持っていたのだ。
しかも、オリバー=カーンというとっておきのカードを。
[PR]
by mau46 | 2006-07-09 20:02 | スポーツ
<< ワールドカップ決勝 7月10日 トーナメント準決勝 7月5日 >>


スポーツに関するコラムを書いてます。
カテゴリ
全体
スポーツ
ロンドン旅日記
シンガポール旅日記
香港旅日記
未分類
以前の記事
フォロー中のブログ
最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧