あの月に向かって打て



造られてしまったチャンピオン

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2006年8月2日。
日本に2つの「恥」が生まれた。

一つは、“君が代斉唱”
二つは、“捏造チャンピオン”

である。

起こってはいけないことが起こってしまったのである。


彼は今日、初めてボクシングをしたのであろう。
初めて“闘った”と言えば妥当か。

正直、勝てる相手としか試合をしてこなかった亀田が、
最初に面した闘う相手。それが、フアン=ランダエタだったのであろう。

今までは何をやってもうまくいった。パンチも当たれば、パワーで押し込むこともできた。さらに打たれる事もなかった。
それは亀田が起こすアクションに対しての抗力がゼロだったからである。
かなり大げさに言えば、「無抵抗の相手をなぶり殺す」程の勝ち方であったのである。それができる程度の対戦相手だったのである。
その闘い方に相当の自信があったに違いない。

さらに自信はまだある。
亀田が一階級上から降りて来ている事である。パワーの差はこれで歴然。さらにランダエタは一階級下から上がって来ている。
都合、二階級差がある試合なのである。亀田有利は動かない。

今日も亀田は同じ戦法で闘う。全て今までうまくいってきた戦法だ。さらに身体的優位もある。
勝てないハズがない。

自信を持った1ラウンド終了間際。打ちっぱなしで防御を忘れた亀田の左頬をランダエタの右が打ち抜く。
亀田はヒョロヒョロとリングへ倒れこんだ。驚くほどの打たれ弱さだ。

おそらく亀田の自信が生んだ慢心が、パンチの打ちっぱなしを招いたのであろう。いわゆる油断である。
今までの対戦相手は亀田が押すと引き、打つと下がった。亀田は今日もそれと同じと思った。そこへ突然の右。

ダメージは明らかであった。ランダエタを押し込むことも出来ない。亀田ができたことはバッティング(頭突き)だけだった。
しかしランダエタは亀田よりも頭を低くした。これにより亀田が頭から飛び込んでもランダエタの頭が低い位置にあるため、亀田の顔面がランダエタの頭に当たる。
ランダエタはボクシングを知っていた。

今までの亀田のボクシングは完全に否定された。パンチも効かない、押し込めない。それで勝ってきたので、他の闘い方を知らない亀田は工夫を凝らすことができない。
同じアクションを繰り返すだけの壊れたオモチャのようになってしまった。
パワーでも負けている。二階級下の選手にだ。
これが11戦というキャリアの浅さが露呈したところだ。知恵が無い。セコンドにも知恵が無い。

そして予想外だったのが、亀田の打たれ弱さだ。ランダエタのパンチをもらう度にアゴを後ろにもっていかれ、身体は横に飛ばされた。

しかも試合終了間際にはダウン寸前まで追い詰められた。危なくなる度にランダエタにしがみつき、ダウンを逃れる。
個人的には、レフェリーがホールディング(抱え込み)の反則をとって減点してもよかったと思う。
あれはダウン相当のダメージだ。

今日、私が得た材料での亀田興毅は、

「強くない。うまくない。パワーもない。」

その亀田が勝った。この試合内容で勝った。


20年以上ボクシングを見てきて、初めてボクシングを恥ずかしく思った。
せっかくボクシングに興味を持ってくれた方もたくさん出てきてくれたのに、とんでもない恥ずかしいものを見せてしまった。
ボクシングはこんな恥ずかしい競技ではありません。
男と男が闘う純潔な競技です。プロレスではありません。

今日の茶番を見て、これがボクシングだとは思わないで下さい。

どうかお願いします・・・
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by mau46 | 2006-08-02 23:49 | スポーツ
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