人気ブログランキング | 話題のタグを見る

あの月に向かって打て



アーセナルVSブラックバーン 活劇  =Highburyに行くの巻=

トラックバックカテゴリ:スポーツ


24日にホテルへ着く前が一番の緊張だった。ロンドンのホテルに到着するとレセプションに試合のチケットが届いていた。
安堵した。もしチケットが届いていなければ、何しに来たのかわからないからだ。

アーセナルVSブラックバーン 活劇  =Highburyに行くの巻=_e0090292_1152852.jpg

翌日はロンドンを歩き回って(大英博物館とトラファルガー広場の裏の美術館に行って一日潰れたが...)翌日の観戦に備えた。

26日、試合当日は朝から近所のシャーロックホームズ博物館へ行き、そこの警察官と今日の試合に関して話をした。
彼は、熱烈なアーセナルファンだった。サポーターがフーリガン化するかどうかは、対戦相手によるそうだ。今日のブラックバーンでは荒れることは無いと言う。
キックオフは15:00からだが早めに行っておこうと思い、警察官からは大きな嫉妬を受けてシャーロックホームズ博物館を後にする。握手した時に彼に肩を叩かれて、
「俺の分まで応援してくれ、良いゲームになるといいな」
と言われた。まるで私が試合に出るような感じだったが、それほどに彼はアーセナルに思いを寄せているのだろう。

12時半にはアーセナル駅に着いていた。まだあまり人はいない様子だったが、ダフ屋が取り巻いてきた。別にうっとおしくは思わないが、日本語で話しかけられると無性に気分が悪くなった。こんな所まで来て日本語なんて聞きたくない。最初は幾ら位か聞いて冷やかそうと思っていたが、それもする気を無くして彼らを振りほどいた。

小雨がパラつく中、目の前に大きな物体が見えてきた。これがHighburyスタジアムだ。歴史が深い。1913年からここアーセナルを守ってきた世界屈指のスタジアムだ。


アーセナルVSブラックバーン 活劇  =Highburyに行くの巻=_e0090292_115523.jpg

観客からピッチ(グラウンド)までの距離が非常に近い。最前列の観客から選手まで手を伸ばせば届きそうな近さだ。さらに全体的に観客席が低い位置にあるので選手に近い目線でゲームに入り込める。本当に理想の塊のようなスタジアムなのだ。



アーセナルVSブラックバーン 活劇  =Highburyに行くの巻=_e0090292_116464.jpg

そのスタジアムが今シーズンをもって閉鎖される。また、アーセナルの看板選手の一人であるデニス=ベルカンプも今シーズンで最後となる。私は以前からデニスに憧れ彼を尊敬し続けていた。そんなHighburyとデニスの最後の勇姿を脳裏に焼き付けるためここを訪れた。

アーセナルのチームカラーは赤。Highburyに続く道には多くの出店があった。店には多くの真っ赤なアーセナルグッズ。赤い絨毯とは行かないが道の両サイドを赤の壁が囲み、そのHighburyへの栄光の道へ私を誘ってくれているようだった。それは崇高な道で一歩歩くたびに緊張感が走ったものだった。これが世界トップクラスのチームの重厚さなのか。

まだ時間がある。Highburyのアーセナルオフィシャルショップに行き、グッズを購入しHighburyの周りを散策した。実はこの付近は坂の多い閑静な住宅街だ。そこに急に広がったのはアーセナルが新しくホームグラウンドとするEmiratesスタジアムだ。なんと大きなスタジアムだろう。私はHighburyの雰囲気が好きなのでこのEmiratesスタジアムに軽い嫉妬を覚えつつも再びHighburyへ戻った。そろそろ入場できる時間だろう。入り口に着くとまだゲートは開いていなかった。

まだ小雨の降る中タバコをふかしているとゲートが開いた。しかしそれは第1のゲートで、チケットを渡すゲートではない。とりあえず中に入ろうと思って進むと前からSteward(番人みたいな人)がやってきた。手荷物チェックをするためだ。彼はチェックをしながら私に言った。
「惜しい人を亡くした。彼は本当に素晴らしかった。本当に悲しい」
ジョージ=ベストの事を語っている。ベルファストが産んだ天才ドリブラー。彼はすべてのイギリス人に愛された。酒と女をこよなく愛し、酒に溺れて死んでしまった。59歳の若さだった。イギリスでは彼の容態を安否するニュースでもちきりだった。彼が亡くなると国全体が悲しんだ。そのStewardは心から悲しんでいる。彼の肩を叩いて握手して元気付けた。彼はありがとうと言って次の観客の手荷物検査に向かっていった。やがて有名な最終ゲートが開いた。なぜ有名かと言うとその入り口の狭さにある。体を横にしなければ入れない。その狭い中に人がいてチケットの半券をもぎ取る。不正にダッシュして入場することを防ぐためだ。そこを抜けて入場した。


アーセナルVSブラックバーン 活劇  =Highburyに行くの巻=_e0090292_1161929.jpg


中のStewardに私の座席の位置を聞き席に着いた。ピッチを全体に見渡せる非常に良い席だ。ピッチの近くに行く。ここで世界一レベルの高いフットボールが繰り広げられると思うと、また新たな緊張感が出てきた。

もうすぐそのゲームが始まる...


つじゅく.... (ずるい???)
by mau46 | 2005-11-30 01:16 | スポーツ
<< アーセナルVSブラックバーン ... 今日から >>


スポーツに関するコラムを書いてます。

by mau46